クライアントの経営合宿に参加して気づいた「サービスへの自信」と「人に頼ること」の重要性

クライアントの経営合宿に参加して気づいた「サービスへの自信」と「人に頼ること」の重要性

先週、1年近く支援をしている神奈川のクライアント様の経営合宿にお招きいただきました。

1泊2日の経営合宿で、代表者/役員、部長クラスの皆様がご参加されました。

朝から夕方までみっちりと経営方針/事業部方針を議論していました。

普段はマーケティング面の支援で携わらせて頂いておりますが、経営合宿では客観的な意見や論点の整理を行う、ファシリテーターのような役割でした。

※ 外部アドバイザー/コメンテーターのような烏滸がましい立場ではなく、各参加者のお考えや日々の悩みに思いを馳せながら、一緒に問題に悩む会社のメンバーとして臨んでおりました。

同クライアント様は、会社に対して、熱意のあるメンバーばかりで、定例MTGなどで話しするたびに素晴らしい組織だなぁと感銘しており、プライベートでも友人と飲み行った際などに、「こんな会社があって、本当に凄いんだよね」と1ファンとして度々話題に上げるほどです。

さて、そんなクライアント様に参加して気づいたことを2つ書いていきたいと思います。

① 「会社/自社サービスへの強い愛があるっていいなぁ」

会社の経営合宿は、経営者様がトップダウンで計画を伝え、それに従って、各事業部が事業計画書を作成し、数値達成のための行動指針を作り上げていく、というのが一般的かと思われます。

しかし、クライアント様は、ある程度のアジェンダ or フォーマットはあるものの、原則事業部長様がボトムアップで目標を立て、理念に沿って、行動指針も立てています。

それに対して、議論は参加者全体で活発でした。

「もっとこうしたほうがいいのではないか」、「このような部分でうちの部署が手伝えそうです」とポジティブかつ活発な議論が生まれておりました。

普段から理念に基づいた経営をされており、お客様ファーストな経営をされています。

(比喩ではなく、文字通りお客様から日々圧倒的熱量の感動のお声が届いています。外部パートナーの私が見ても、ほろりと涙が出そうなぐらいの熱量です。)

何よりも「自社のサービスに対して圧倒的な自信がある」というのが強く感じられました。

従業員様の圧倒的なお客様、会社、サービスへの愛が感じられて、本当に素晴らしかったのです。

感情をより正確に表すのであれば、「とてもうらやましい!」という感情です。

同社は、お客様の満足度が非常に高いという実感を持っているため、そのサービスをもっと良くするにはどうするか、ということに集中できていました。

しかし、世の中、「自分たちのサービスってお客様のためになっているのかな?」と不安に思う会社は少なくないと思います。

そこに自信が持てない限り、色んな不安がよぎります。

結果的に、「サービスの価値を高める」という本質的な問いとは関係ない不安や問題が生じるようになってきます。

すると、メンバーもどんどん仕事に対するやりがいがなくなってくるという負のスパイラルが生じます。

ですので、「お客様目線起点の自社サービスに対する自信」が与える経営へのポジティブな影響は計り知れないと実感しました。

私自身も改めて、自社のサービスの質をもっと高めないといけない。満足度を高めないといけない。

自社のメンバーが増えた時にも、同じく自社のサービスに自信を持ってもらえるようにしたい!と強く思いました。

② 人に頼るのって難しい

各部署みなさま日々色んな課題に取り組まれているわけですから、個人レベルでも専門性/スキルが向上します。

それ自体は、全く問題ありません。むしろ大変喜ばしいことです。

かなり高いレベルで信頼関係が構築されており、チームワークが強い組織でも、組織の拡大にしたがって、業務過多に陥ってきます。

そうすると、仕事を仕組化するための業務整理の時間もなくなり、自分の業務の属人性も高いため、何をどう整理していいのか分からないという問題が出てきます。

色々議論を聞いていて感じたのは、「人に頼るのって案外難しいよなぁ」ということです。

「○○なら私、手伝いますよ!」「どんな業務手伝ってほしいですか」ととても心強いお声がけがあり大変素敵な社内文化でした。

一方で、そんな強いチームワークが働いている組織でも、みなさま気を遣って周りに業務を依頼しづらい、どのように依頼していいのか分からない、という問題はあります。

私自身も他人事ではなく、「分かるなぁ、うんうん」と強く共感しながら議論を聞いておりました。

もちろん、方法論としての対策はたくさんありますが、「人に頼るのって、案外難しい」ということを共通認識として持っておくこと自体が重要に思えました。

以上です!

野口 和弘

野口 和弘

Stevens Company株式会社 代表取締役

慶應義塾大学商学部卒。
医療・福祉系のベンチャー企業に入社。新卒入社と同時にDX・デジタルマーケティングを管轄する新部署の立ち上げを任される。 デジタルマーケティングのゼロからの構築と社内オペレーション全体のDX/業務改善、監査対応などに従事。
その後、シンガポールの越境ECコンサルティング会社に日本人2人目のフルタイムメンバーとして転身。プロジェクトマネージャーとして国内アパレルメーカーの海外進出を支援後退社し、当社を設立。
当社設立後は、マーケティングコンサルティング、プロジェクトマネジメント、新規事業立ち上げ支援などをメインに活動。
得意業種は、IT・医療・教育・美容業界。