お客様インタビューの重要性 | 7つの気づき

お客様インタビューの重要性 | 7つの気づき

代表の野口です。

マーケティングの手法の一つとして、「お客様の声を聞く」ことを個人的におすすめしています。

私が事業会社でインハウスマーケターだったときも、独立してクライアント様をご支援するときも「まずお客様の声をききましょう!」と伝えています。

これはかなり重要なことでして、お客様の声を聞かないと、無意識に「自分たちが伝えたいこと」ばかり伝えてしまったり、「想像上の課題」に自社のリソースを割いてしまうケースがあるからです。

結果として、サービスの改善が、お客様の求めているものではなくなる!という本末転倒なことが起こります。

お客様の声は、「サービスを使う理由」をより明確にさせてくれます。

さて、今回、私がコンサルタントとして所属するStockSun株式会社でも実際にお客様にインタビューし、動画を公開しました。(※ 現在はすでに退社しております)

動画をご覧いただかなくても、本投稿では、かなり細かめにお客様インタビューの気づきを書きましたので、ぜひ最後までご覧ください。

サービス紹介だけではなく、一般的なマーケティング戦略として敷衍出来る内容かと思われます。

今回は、StockSun株式会社の自社サービスの【定額制のマーケティング支援サービスのマキトルくん】を実際使ってもらったお客様です。

私がディレクターとして関わっているサービスで、動画に出演しているStockSun株式会社のマキトルくん事業責任者の真栄田さんと毎日のように、「マキトルくん」をもっと使っていただけるためには、どのようにサービスを改善すればよいかな、と頭を悩ましています。

そこで、実際にお客様の声を聞いてみるのが一番いいだろうと、実際にお客様に動画の出演を依頼しました。

(※ 話は少しずれますが、「動画に出演してもらう」という依頼が出来るような関係性を作るというのも大切だと感じます。)

ご出演頂いたお客様は、英語発音矯正スクールの株式会社メントール 杉本香七 代表です。

今回の顧客インタビューから学べたことは以下のようなものです。

■ 課題と気づき

① コロナがある程度落ち着いても、集客も依然と同じぐらいまで戻るとは限らない

【背景】:もともと、紹介や特定業界からの流入で集客をしていたが、コロナきっかけで集客減。Webに集客を強めたかった。

【気付き】:コロナをきっかけで集客が落ち込んだ業界は多かったですが、かつコロナがある程度戻った今でも、集客チャネルとして依然と同じぐらい戻っているとは限らないこと。また、ビジネス領域によって、集客が特定の業種に依存しているケースがあること。

② StockSunを知った経緯は、「依頼先を探したから」ではなく、「自分で知識を勉強したいから」

【背景】:杉本様は、集客を強めるためにまず自分で勉強しなければ!と思い、SEOを学ぼうとYoutubeを開いて、私たちの動画にたどり着いた。

【気づき】:StockSunの動画は実は、自社サービスのご紹介がメインのものはあまりなく、社内のSEO、Youtubeなどの具体的な施策内容や、ノウハウ交換のための社内会議の様子をアップしたりすることが多いです。実は、私もStockSunに入る前には、StockSunの動画でかなり勉強していました(笑)

まず、「依頼業者を探す」ではなく、「まずは自分で勉強しよう」と思う、お客様の行動を把握することが大切ですね。

ちなみに、杉本様のように、自分でまずは勉強をしたい、という姿勢がそもそも素晴らしいと思います。(依頼者側である程度知識があると、要件のすり合わせがスムーズにいく可能性が高くなります。)

③ Webだけだとあやしい(?) オフラインイベントで実際に話を聞いてもらう接点を作る。

【背景】:2023年の初旬にStockSun株式会社主催で行ったオフラインイベント・フリーランスサミットにお越しいただき、担当者に話を聞いた。

【気づき】:Webからの問い合わせよりも先に、実際にオフラインのイベントにお越しいただきました。本事例に関係なく、一度オフラインでお話を聞きたいというお客様は必ず一定割合いらっしゃいます。私たちは、Webに強いコンサルティング会社ですが、オフラインのイベントも定期的に参加しており、そこでしか会えない (認知してもらえない)お客様もいらっしゃいます。これは、逆もしかりで、オフライン中心の業界もありますが、そういった会社もWebでの需要は少なからず存在します。

最初動画を見た際には、「StockSunって、怪しいのではないか…?」と疑いの想いもあったという正直なお声も頂いております。笑

ただ、実際にこれが本当のお客様のお声だと思います。

また、面白い言葉として、「『株本さんが動画で話していること』と『実態』があっているのか、そのエネルギー感を確認するためにイベントに行った」と話されています。すごく興味深く、オフラインイベントで会う方々には、会社の代表として、一人一人に誠実な対応をしたい!と感じました。

④ サービスの満足して頂けた点:適切なタイミングで、客観的な意見を伝える

【背景】:実際にサービスを導入頂いた後、集客施策として、広告運用を始められました。最初は思うような効果が出ず、焦って「金額を倍にしたら効果出ますか?」「このキーワードよくないから、別のキーワードにしたい」というご相談があったときに、担当者から適切なタイミングで客観的なアドバイスを行い。その際に、客観的に理性的なコメントを頂けたことが安心したとのことです。

【気づき】:実は、巷の広告代理店には、多くの広告費用を消化させるため、あるいは単純に流入数を増やすために、広告費の増額を依頼する or ご相談されたら断らないケースは多々あります。また、広告費以外でも、お客様がこうしたい!とおっしゃった際に、特にフィードバックもなく実行するケースも見られます。

しかし、それをしても、結果につながらなければビジネスが成長することはなく、結果的に信頼を大きく失います。

目先の数値も重要ではないとは言いませんが、データをもとに、何が最善の打ち手かを丁寧にご相談しながら、結果を出すためにもクライアント様とのパートナーシップを創り上げていくことが何よりも大事です。

その意味で、数字である程度の水準で結果を出していても、お客様に適切なタイミングで助言できなければ、「なんでこの会社に頼んでいるんだろう、他の会社でもいいのでは」と不安を残してしまうケースも当然あると考えられます。

⑤ より改善してほしい点:サービスの価値が分かりづらい

【背景】:外注するのがはじめてなので、何を依頼すればいいのか分からない、どこで役立ってもらえるか分かりにくい。

【気づき】:動画を見て、「まさにそこが悩みどころだなぁ…」とひとりでつぶやきました(笑)

動画を見て頂くと、StockSun株式会社の真栄田さんも「痛いところ突かれちゃったなぁ…」とおそらく画面の前の私と同じ顔をしているのが分かるかと思います(笑)

これは、私たちの「定額制マーケティング支援サービス」というサービスの特性にもよるところで、「スコープを細かに切らない」ことが実はサービスの強みであるため、「スコープを切らないからサービスの良さがわからない」という課題感につながります。サービスの明確な改善点です。

Webに関してあまり詳しくないからこそご依頼頂いているため、私たちがWebの知識を持って、明確に方針をガイドしていかなかればなりません。

どんな打ち手が考えられるか、それをどんな優先順位で進めるとよいかを事前に担当者が用意して、方針のすり合わせを丁寧に行うことが求められます。

⑥ 満足いただけている点2:対応スピードは明確な差別化要因

【背景】:対応スピードには全く不満はなし。平日はもちろん、土日祝日などもレスポンスを返してくれる。

【気づき】:私たちは、熱意があるフリーランスの方々をアサインしていますので、土日祝日も当たり前のようにレスポンスを返していることが満足度につながったとのこと。また、これはサービスの担当者の話だけではなく、ベンチャー企業であることからスピードはかなり重視しています。

レスポンスをはじめとした対応速度が悪いと、それだけで大きな不安要素であり、信頼をなくす一番の原因ではないかと感じます。

以前、私が事業会社に勤めていた時に、外注サービスを使った際にも、レスポンスが遅い担当者がいるだけで不安になりましたし、解約理由になりました。

一緒にお仕事をしているメンバーにも、レスポンスについては一番注意しているのではないかと思うほどです。

⑦ 満足いただけている点3:期間縛りがないこと

【背景】:通常のサービスは半年縛り、一年縛りなどの期間しばりがあるが、本サービスは3か月更新なので安心できる。

【気づき】:この声は本当に嬉しいです。「安い」という触れ込みでサービスの話を聞くと、「でも、最低契約期間は1年です」となるサービスも少なからずあります。

そうすると、実際にサービスを始めてから、結果が出なかったり、事業の方針が変わったり、フェーズが変わったりしたときに、何も使ってないのに、請求書だけが来るというかなりストレスな事象が起こりえます。

「手ごろに始められる、何かあった時にはやめられる」というサービス設計は新規のサービスを導入するときの心理的な負担はある程度軽減されると考えているため、実際にこのようなお声がけを頂けたことは自信につながります。

以上です!

野口 和弘

野口 和弘

Stevens Company株式会社 代表取締役

慶應義塾大学商学部卒。
医療・福祉系のベンチャー企業に入社。新卒入社と同時にDX・デジタルマーケティングを管轄する新部署の立ち上げを任される。 デジタルマーケティングのゼロからの構築と社内オペレーション全体のDX/業務改善、監査対応などに従事。
その後、シンガポールの越境ECコンサルティング会社に日本人2人目のフルタイムメンバーとして転身。プロジェクトマネージャーとして国内アパレルメーカーの海外進出を支援後退社し、当社を設立。
当社設立後は、マーケティングコンサルティング、プロジェクトマネジメント、新規事業立ち上げ支援などをメインに活動。
得意業種は、IT・医療・教育・美容業界。